「いい人」がやめられない

相手に合わせて「好かれる自分」を演じているので、家に帰って独りになった瞬間、疲れがどっと出る

自分でも気付かぬうちに、人付き合いに疲れて、人と会うのが億劫になる

でも、夜ひとりになったときやふとした瞬間、どうしようもないさびしさに襲われる ことはありませんか

人に好かれる「いい自分」を演じるのが当たり前になっていませんか?

人からどう思われるかが気になる人は、どうしても自分の気持ちよりも、人から好かれること、もしくは嫌われないことが行動の基準になっている場合が多いです。
だからいつも、

・どう思われているか?
・嫌われていないか?
・変だと思われていないか?
・こんな自分がバレてしまったらどうしよう
という不安が消えず、人間関係の不安を抱えてしまいます。

ゆえに、人と安心してつながっている感覚が乏しく、孤独感がいつも頭の中を占めています。

人に好かれる自分を「演じている」という感覚はあるかもしれません。
でも、ずっとこのやり方で生きてきているので、「いい人」を演じる以外での人との関わり方がわからないのではないでしょうか?

だから、自分をすべて受け入れてくれそうな人が現れたりすると、その人のことで頭がいっぱいになってしまい、共依存や恋愛依存症などに陥りやすい傾向もあります。

「周りに人がいて、好かれているはずなのに、孤独を感じてしまう」というのはなぜなのでしょうか?

好かれているのは「自分」ではなく、「演じている自分」という不安が消えない

人から好かれる自分を演じていると、自分を好いて一緒にいてくれる人たちに対しても、安心感を感じることが難しくなります。

なぜなら、

「私と一緒にいてくれているのは、私が人に好かれる自分を演じているからだ」
という感覚が拭えないからです。

しかし、人に好かれるために、自分を演じている限り、あなたの周りには、「演じている自分」を好きでいてくれる人ばかりが集まった状態になります。

だから、ますます自分をさらけ出すのが怖くなっていく、という悪循環に入っていきます。

このような状態で、人と深い関係になる、ありのままの自分で人とつながるということは、怖くて難しいでしょうし、

「こんな自分がバレてしまったらどうしよう?」

そんな思い、恥の恐怖も頭から離れないのではないでしょうか?

これが、「いい人」が孤独感を抱えてしまう理由の1つ目です。

自分が自分の理解者になっていない

他人の期待に応えるために、自分を演じているということは、ありのままの自分を、自分が否定しているということでもあります。

「自己否定」といわれるものです。

だめな自分やできない自分、弱い自分などを、自分自身が否定している状態であり、

・自分が自分の理解者になっていない
・自分が自分の味方になっていない
・むしろ批判者になっている

という状態です。

なので、「自分が思っているように、他の人もそう思うに違いない」という投影が無意識に起きて、人が怖くなっていくんですね。

人と安心してつながっていないだけでなく、

自分自身とも安心してつながっていない

これがいい人が孤独感を抱えてしまう理由の2つ目であり、問題の根っこでもあります。

でもこうなってしまう理由として、多くの場合でつらい過去の影響があり、自分を守るための防衛策になっている場合が多いです。

安心・安全が得られなかった過去の後遺症

「いい自分」を演じてしまう人の傾向として、幼い頃から、いい子や優等生、気遣いのできる子として生きてきた人が多いように思います。

そうやって「いい自分」を演じることで、なんとか生き延びてきたのではないでしょうか。

・親の気分の浮き沈みが激しかった
・親の要求を察して、期待に応えることで、なんとか受け入れられてきた
・親から嫌われていて、怒らせないように嫌われないようにするのに必死だった
・他の兄弟や片方の親が否定されている姿を見続けていて、自分はそうならないように気をつけようと学んだ
・兄弟関係が、親の関心や愛情を奪い合う競争関係だった
・親からは否定的な扱いを受けていたが、親以外の外の人からは優しく扱われてきた

悲しいことですが、このような環境で生き延びるために、そうせざるを得なかったという方を多く見てきました。

幼少期に脳に刻み込まれた、

「ありのままの自分は愛されない、生きていてはいけない」
「自分の欲求や感情をそのまま出すと嫌われる」
という恐怖の感覚が根っこにあり、この孤独の恐怖、存在することを否定される恐怖を避けるために、「いい自分」を作って演じてしまっているのです。

またそうすることで、人から好かれ、褒められ、受け入れられて、一時的に安心感を得られたという無数の経験が、「いい自分」を作ることに拍車をかけていることが往々にしてあります。

いい人をやめるためにどうしたらよいか

まずは、「いい人」の下にある「恐怖」を認めるということが、解決の第一歩になります。

大切なことは、行動やテクニック的に振る舞いを変えることではなく、自分の内側にある「本音」に気づくことです。

「いい人をやめたら、自分には価値がなくなるのではないか?」
「見捨てられるのではないか?」

といった強烈な恐怖が自分を突き動かしていませんか?

まずは自分の中にある恐怖を否定せずに認めてあげてください。
その恐怖は、かつてあなたが生き延びるために必要だった感覚だからです。

次に、自分自身の「安全基地」になるということを意識してみましょう。

「いい人」を演じているとき、あなたは自分自身を置いてけぼりにしています。
「今、本当はどう感じている?」と自分に問いかける時間を作ってください。

「疲れた」
「嫌だな」
「本当はこう言いたい」
どんなに腹黒い感情が出てきても、自分だけは「そうなんだね」と味方になってあげてください。

自分自身とつながる感覚を取り戻すことが、孤独感を解消するための大切なステップになります。

「いい人」の仮面を脱いだ先に待っている「温かいつながり」

孤独の恐怖を受け入れ、自分を演じることをやめたとき、確かに去っていく人もいるかもしれません。

でも、代わりにあなたの元に残るのは、「演じていない、そのままのあなた」を愛してくれる人たちです。

あなたはこれからどんな人間関係を築いていきたいですか?

人にやさしいあなたが、人に向けているやさしさを、同じように自分にも向けられるようになることを願っています。

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