◆「私は受け入れてもらうしかない」感覚の人の人間関係
人間関係で苦しくなりやすい人の中には
「私には相手を選ぶ権利がない」
「相手に受け入れてもらえなければ、誰ともつながれない」
そんな感覚を抱えている人がいます。
すると、人との関わりは、
「相手に選ばれるかどうか」
「相手に受け入れてもらうにはどうしたらいいか」
が中心になります。
だから
・嫌われないように頑張る
・相手の期待に応えようとする
・相手に合わせる
・断れない
・本当の気持ちを飲み込む
そんなふうに、自分を抑えたり、偽ったりするような関わり方になりやすいのです。
そして、それが人間関係が苦しくなりやすいことにつながっていきます。

◆「選べない」感覚になるのは、なぜなのか?
この感覚は、幼い頃の親子関係と無関係ではありません。
子どもは、親(養育者)を選ぶことができません。
そして、子どもは、親に守ってもらい、世話をしてもらわなければ、生きていけません。
「この親とは合わないから、別の親を選ぼう」
なんてことは、できないですよね。
子どもにとって、親との関係は「選べない関係」です。
その中で
◎自分の気持ちより親を優先するしかなかった。
◎自分を抑えることや、頑張ることで、親との関係を保ってきた。
◎ありのままの自分では、受け入れてもらえないと感じてきた。
そんな経験を重ねていると
「私は選べないんだ」
「受け入れてもらわなければ、ひとりぼっちになる」
という感覚が、心に根づいてしまうことがあります。
もちろん、子どもの頃に自分を抑えていたことは
そのときのその子にとって、自分を守るために必要なことだったでしょう。
親に合わせることでしか、安心を得られなかった。
嫌われないようにすることでしか、つながりを感じられなかった。
それが「人とつながるためには、こうするもの」という当たり前の感覚や
人とのつながり方のパターンになっていたからこそ
そのやり方を大人になってからも続けてしまいます。
◆「私はどうしたい?」より「相手はどう思うだろう?」が気になる
大人になれば、本来は、自分で人間関係を選ぶことができます。
それでも
「この人と一緒にいたいか」
ではなく
「この人に嫌われないだろうか」
「私はどうしたいか」
ではなく
「相手は何を望んでいるだろうか」が気になる。
そんなふうに
・相手がどう思うか。
・相手が怒らないか。
・相手に嫌われないか。
・相手が離れていかないか。
相手ばかりを気にしていると
自分は何を感じているのか?自分はその人とどうしたいのか?だんだんわからなくなっていきます。
そして
「嫌われないようにすること」が、人とつながるための唯一の方法なってしまうのです。
でも、本来の人間関係は、
「相手に選ばれるか、選ばれないか」だけではありません。
◆「選ぶ力」を取り戻す
人間関係の中では
「私にも選ぶ権利がある」
「私は選んでいい」 のです。
誰と付き合うのか。
誰と一緒にいたいのか。
どんな距離感で関わるのか。
何を受け入れて、何を受け入れないのか。など
それは、相手だけではなく、『自分にも決める権利があります。』
相手が自分をどう思うかだけではなく
「私はこの人とどう関わりたいんだろう?」
「私は、この関係を心地よいと感じているだろうか?」
「この人と一緒にいたいだろうか?」
そんなふうに、自分の気持ちにも目を向けていいのです。
たとえ相手に選ばれなかったとしても、
それは「自分には価値がない」
「自分の居場所がなくなる」
「誰ともつながれない」ということではありません。
そして、自分が相手を選ばないことも、悪いことではありません。
人とのつながりは、一方が選び、一方が選ばれるものではありません。
『お互いが相手を選び、お互いが選ばれる。』
その中で、近づいたり、離れたり、関わり方を変えたりしながら、お互いが心地よい距離感で人間関係をつくっていっていいのです。
もし、今、あなたが
「嫌われないようにしなくちゃ」
「相手に気に入ってもらわなくちゃ」
「相手が望むようにしなくちゃ」
と、人間関係の中で頑張り続けて、疲れたり苦しくなっているのなら
一度
「私は、この人とどうしたい?」
「私は何を感じている?」
と、自分に問いかけてみてください。
「私には選ぶ権利がない」
「受け入れてもらわなければ、ひとりぼっちになる」
のではありません。
あなたにも、
「私は、この人と関わりたい」
「私は、これは嫌だ」
「私は、こうしたい」
と自分の気持ちで選ぶ権利があります。
本当は、あなたにも「選ぶ力」があります。
ただ、幼い頃の人間関係の中で、自分を守るために「選ばれる側」でいるしかなかったことから
「選ぶ力がない」と思い込んでいたり、選ぶ力を使うことが怖くなっているのかもしれません。
幼い頃の人間関係で身につけた「選べない」という感覚を少しずつ紐解き、自分の気持ちや意思を取り戻していくこと。
それが、安心できる人間関係を築いていくための大切な一歩になります。
「ひとりでは難しい」「どうしたらいいのかわからない」
そんなときは、心理セラピストがサポートしますので
ぜひ、あなたのお話を聞かせてください。
コラム担当者の紹介:協会認定セラピスト 【北九州】待鳥智美


