こんにちは。東京で活動しております認定セラピストの叶 紗央理(かない さおり)です。

4月も半ばに差し掛かり、新しい生活を始めた方も少しずつ慣れてきたのではないでしょうか。
新年度が始まる4月は新しい環境や人に出会う季節ですね。
最初は少し緊張しながらも、笑顔で挨拶をして、会話をして、「新生活をうまくやろう」と自然に力が入ると思います。

でも数日、あるいは2.3週間ほど経った頃に、ふっとこんな感覚が出てくることがあります。

「なんだか疲れてきた」
「人と話すのがしんどい」
「うまくやれているはずなのに気持ちが沈む…」こんな風に感じるかもしれません。
これには理由があります。

最初は頑張る事ができる理由

新しい環境では、多くの人が無意識に『少し良い自分』でいようとします。そう見えるように例えば、

・人や場の空気を読む
・相手の言動に合わせる
・感じ良く見えるように振る舞う、など。普段と少し違う自分でいようとするでしょう。

これらは、新しい環境にスムーズに溶け込むための自然な適応の力ともいえます。

この時に心の中は、「相手にどう見られているか?」を常に意識して確認し続けている状態になっています。
相手の僅かな表情の変化や返事のトーン、会話の間…そうした情報を拾いながら、「これで大丈夫だろうか?」と、無意識に振る舞いを調整しているためです。

この状態が続くと、気付かないうちに自分のエネルギーを使い続けることになります。

しんどさが出てくるタイミング

最初の緊張が少し落ち着いて、新しい環境や周りの人達にも慣れてきた頃、別の迷いが出てきます。例えば、

・自分はあの人に変なことを言ってなかっただろうか?
・距離感はおかしくなかっただろうか?
・変に思われたり、嫌われたりしないだろうか?…など。
人間関係がまだ安定していないからこそ、“これからどうなるか?”を考え続けてしまう、予期不安が出てくることもあるでしょう。

そしてこの予期不安の前には、「ちゃんとやれている今の状態を崩したくない」と思う気持ちがあります。
最初にうまくいった関係性ほど、それを保とうとして、緊張や力を抜けなくなっていきます。

この状態まで来た時に、休んでも抜けない疲れや、理由のわからない『しんどさ』として感じることになります。

心の中で起こっていること

この状態になるとなぜ、休んでも抜けない疲れや『しんどさ』として現れるのでしょうか?
これは、「不安定な関係性に過剰反応する心」が潜んでいることで起こります。
新しい人間関係は、距離感が定まらず、信頼感もまだ育っていません。つまり「この関係は大丈夫」と安心できる材料が少ない状態です。

こうした場面では、「相手との関係が崩れることに敏感な人」や「嫌われることへの不安を持つ人」ほど、心が強く反応しやすくなります。

その結果として、
・相手の僅かな態度の変化や言動の意味を考える
・「嫌われていないか」を確認したくなる
・関係を崩さないように気を張り続ける、という状態になっていきます。

これは関係を安定させて、新しい環境で安心したいと思う気持ちから起こる反応でもあります。
でもこの状態が続くと、「これで大丈夫だろうか?」と、相手の反応で正解を確認し続けることになるので、自分の中で気持ちを落ち着かせることが難しくなります。

そのため、
・やり取りが終わっても安心できない
・理由の分からない違和感が残る
・常に気持ちが落ち着かない…など、心が休まらないままの状態が続きます。

これが、新生活の始まりで感じる、「休んでも抜けない疲れ」や「理由のわからないしんどさ」の正体です。

ここから変化するために

では、どうすればこの状態から変化していくことが出来るのでしょうか。

それは、このまま「うまくやること」を続けるのではなく、安心の持ち方を変えていくことが大切です。
新しい関係では、多くの場面で「どう思われたか?」が気になります。
でもそこに頼りすぎると、相手から良い反応が得られない限り、安心することができないことになります。

例えば会話の後に、「今丁寧に対応することができた」と一度自分の中で意識するなど、相手がどう感じたか?とは別に、自分の中での“OK”を持つことで、気持ちが落ち着きやすくなります。
「相手の反応」で安心を得たり、自分を責めたりし過ぎないことが大切です。

また「嫌われるかもしれない」という前提が無意識にあると、他者とのやり取りが“相手に減点されないための行動”になりやすくなります。
でも実際の人間関係は、一つの言動で決まるほど単純ではありません。

多少のズレや不自然さは、新しい関係が出来ていく過程では、自然なものでもあります。
これを受け入れられるようになると、最初の緊張感も自然と変わっていきます。

そしてもう一つは、安心を外だけに置かないことが大切です。
新しい環境ではどうしても、安心の基準が外側の誰かや評価に偏りやすくなります。特に職場ではその傾向が強くなるでしょう。

だからこそ意識的に、「自分はどう感じているか?」、「無理はしていないだろうか?」と、自分の内側に意識を向ける時間を作ってください。
外側の反応と同じくらい、自分の感覚にも意識を向けるようにすることで、心のバランスが戻りやすくなります。

もしも、相手の反応が常に気になって仕方がない、良い反応が得られないと不安で仕方がない、変に思われたり、嫌われるかもしれないと考えると怖くて仕方がない…など、強く感じて、自分の内側に戻すことが困難な場合は、過去の人間関係や親子関係などから起因する、トラウマが潜んでいる場合もありますので、カウンセリングやセラピーをご検討いただければ幸いです。

終わりに

新しい人間関係で感じる『しんどさ』は、心の弱さではなく、相手との関係を大切にしたいと思う気持ちの表れでもあります。
ただ、その気持ちが強すぎると、自分を疲れさせる方向に傾いてしまうことがあります。

だからこそ、少しだけ『安心』の置き方を調整しながら、新しい人間関係と自分の両方を大切にしていくことが出来ればいいですね。

それでは、また。

コラム担当者の紹介:協会推薦セラピスト 【東京】叶 紗央理

>>叶 紗央理さんの詳細を見る

>>電話カウンセリングはこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA