皆さん、こんにちは。
東京・横浜で活動していますセラピストのヒギンズ純子です。
残暑が厳しい中、10月に入りやっと涼しさを感じるられるようになってきましたね。季節の変わり目にはたっぷりと睡眠を取り、心も体も休めてください。体調にはどうぞお気をつけてお過ごしください。
初めてコラムを担当し、何を書こうかと考えあぐねておりました。
「セラピストにはどんな人がなるのだろう、どうやってなるのだろう」と言う、私が最初に感じた疑問を思い出し、ワタクシゴトですが、書いてみました。
プロのセラピストを目指す
2023年9月推薦セラピスト合格 ヒギンズ純子
その時、私は自分が「モンスター」ではないかと妄想し、恐怖でパニックになっていた。
当時、アメリカで2人の子育てをしていた。仕事は日本語補習校の教員。他にも日本食材店の店員、家庭教師、地域で困っている人の通訳(ごく簡単な依頼のみ)等をしていた。
1998年アメリカ人と結婚、長い年月をかけて関係が少しずつすれ違っている事には薄々気が付いていた。夫婦関係を良くしたいと何度も話し合い、カウンセリングを受けたりした。それでも亀裂が入った関係を修復する事はできなかった。そして、いよいよ離婚を決心した時、不安と恐怖で過呼吸になり人生初のパニックになった。私は家庭を壊すモンスターかもしれない、そう思った。
そんな時、YouTubeで「カズ姐さんの深くて面白い心理学」に出会う。当時コロナの影響でアメリカの学校は閉校、日本語補習校も授業は全てオンラインで行う事が決定。日本から授業が出来る事になり、私は帰国を決断。どうしても基礎コースを受講したかった。
基 礎コースでは、私が持っていた「愛着の問題」や「見捨てられ不安」「トラウマ」数々の問題がセラピーセッションを受ける度に見つかり、涙が止まらなかった。講座では毎回泣いていた。セラピストは次々と私の心を読み取り、まるで幼い頃の私を見ていたかの様に、「私は、寂しかった」の言葉をオウム返しした時、周りも気にせず号泣した。ずっと知りたかった孤独感の正体が明らかになり「やっと私自身に何が起こっているのか腹落ちした」安心感と、同時に深い悲しみに襲われた。次々と握りしめていた<思い込み>が明らかになり、私はもっと自分の事が知りたくなった、そして、「このセラピーはすごい!面白い!」と感じ、迷うことなく応用コースへと進む。
応用コースでは、人と関わりながら心理知識とセラピースキルを学ぶ。座学と実施練習、そして自分探しを同時に行う。同期の受講生とセッションをしていく中で、自分の新たな気づきに毎回驚き、その手法にさらに興味を持つ。相手に質問をしながら深層心理に触れていく、この練習をすると、自分自身を掘り下げられるようになる。そして、自己対話をして自分の問題に向き合う事の大切さを知る。それは、とても難しい。「もっと知りたい、学びたい」私の探求心がうずうずした。あっという間に応用コースも終わり、すぐにプロコース<ハイパーコース>に申し込んだ。この時は「自分に出来るだろうか」と不安で一杯だった、自信は無かったけど挑戦したかった。
ハイパーコースは、セラピスト育成の為のプロコース。セラピーカウンセラーとしての技術や理論を詳しく学び、更なる実施練習をした。む、む、難しい!目の前のクライアントが怖かった、何度も上手に出来なくて失敗が怖くなる、質問が思い浮かばなくて真っ白になる。私は出来の悪い生徒だ。何度もくじけそうになった、いや、くじけた。行きたくない日もあった、皆に会うのが怖かった。疲労困憊、手も足も出ない、なすすべ無し、一体どうしたらいいのか途方に暮れた。それでも諦めたくは無かった。
その状況を変えたのはカズさんからの一言「ヒギンズさんは空っぽって感じ、ネグレクトの典型」と言われた時に悲しくて悔しくて、そして体に稲妻が走る衝撃を感じた。「私は空っぽかもしれない、いくら考えても内側からは何も出てこないかもしれない。一生懸命考えても答えなどないかもしれない」そうだとしたら、私が私らしくできる事を一生懸命やるしかない、これしかできる事はない、そう腑に落ちた。私はずっと探していた事にも気が付いた、どこかに答えがあるような気がして、探していた。「答えなどない、自分で考える、主体性を持つ」の意味が分かったような気がした。開き直って、ハイパー最終日の合宿テストで、思い切りセラピストをやってみた。
決してうまくは出来なかったけれど、「どーん」と構えていたのが良かったと言っていただけた。結果は特別賞の努力賞。
そして、2023年9月に推薦セラピストに合格。
セラピスト修行をしていて思う事は、人は皆「自分を守る為に利得を握りしめる」そうしてそれが当然の日常になる。自分の利得は自身で見つけるのは難しい、だから、アメリカの様に「迷ったり、悩んだらカウンセラーに行って整理をしてもらう」誰でも気軽に足を運び、心軽く生きていく、そんな事が日本でも当たり前になればいいと願う。怒りや悲しみを溜め込む前に話に行く、この大切さを多くの人に伝えたい。そして、多くの人が迷い込んでいる人生の迷路から脱出する気づきを提示できるセラピストを目指している。まだまだ修行は続くけれど、コツコツと頑張ってく事はもう自分と約束している。
「心がザワザワしたら、セラピーを受けてみませんか」