みなさん、こんにちは。東京でセラピストとして活動しています勝本みゆきです。
9月に入り、まだまだ暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?

暦は秋に入り、学校の文化祭や体育祭が開催される季節になりましたね。
今年はやっとコロナの制限がなく学校のイベントが開催出来ることになり、保護者の参観や試合応援も通常通りできるようになりました。

我が家の子どもたちは、高校と大学の最終学年なので、
残念ですが、今年が学校行事の参加や試合の応援ができる、最後の年になってしまいました。
なので、やる気満々で、先週は娘の学校の文化祭と体育祭の応援へ。先月末は、大学でラグビーをしている息子の合宿へ応援に行ってきました。

暑くて、くたくたになりましたが、子どもの成長を感じ、胸が熱くなったり(涙)、他の保護者の方と一緒に応援する最後の楽しい時間になりました。

今回は、そんな子育てもゴールに近づいてきた、安堵と寂しさの中で、過去、強く感じていた
「子育て中に感じていた罪悪感」について書いてみました。

よく分からないしんどさと、強い罪悪感

私は子育て中、子ども達の学校行事は積極的に参観してきましたが、
数年前まで、頑張って参加するたびに、身体の疲れとは別に、心が漠然としんどいな~と感じていました。

子どもの成長を見る喜びや嬉しさもある反面、必死に自分を奮い立たせて参加してきた感覚が強かったのです。

その漠然としたしんどさは何だったのか?リトリーブサイコセラピーに出会い、自分と向き合う中で、本当は参観や応援が苦痛だったことに気が付きました。

なぜなら行事に参加する目的が、
「良いお母さんでいたい。私は毒親だった私の母親とは違うでしょ?私はあなた達をちゃんと見てるよ。そういう姿を子ども達に見せるから、子ども達にも喜んでほしいし安心してほしい。喜んで安心する姿を私に見せて!そうすることで私を安心させて!」だったからです。

そう、私は自分が毒親なのでは?と不安でたまらなかったのです。だから無意識ですが、子どもを使って自分の不安を埋めることが目的だったから、しんどくて苦痛だったのです。
(そして本来ならば、子どもを安心させるのが親の役割なのに親子逆転です。)

そして、一番苦痛を感じていた場面は、スポーツのサポートでした。
我が家の子ども達は2人とも、本格的にスポーツをしていたので、親として、そのサポートの役割がとても大きかったのです。

特に息子は、小学生からラグビーをしてきて、中学、高校、大学と本格的に取り組んでいました。そんな中、3回も膝に大きな怪我をして手術をしてきました。
毎回スポーツ復帰までには、半年以上1年未満と時間のかかる大怪我です。目の前で怪我をする息子を見るショックや、悲しみ、痛みや焦燥感に耐えている息子を見る辛さに加え、私自身、息子の復帰までの心身のサポートが本当に苦しくてたまりませんでした。

特に、一番最初に怪我をした中学生3年生の時に、自分でも訳がわからない罪悪感に悶絶していました。

「私が、(自分のお母さんみたいな)毒親だから、息子が怪我をしてしまった。息子の怪我は私のせい(涙)」そんな強い罪悪感に支配されていました。

根拠のない思いに、頭では「試合中の怪我が私のせいなんて、そんなバカな。そんなことあるはずない!」と分かっているのに、
心では、「絶対に私のせいだ」と強い思いで自分を責め、罪悪感で自分をいっぱいにして嘆き悲しんでいました。

今となれば、医師の診断の通り、息子自身の骨格が膝を痛めやすく、ラグビー自体がハードなスポーツである事だと理解できるのですが、その当時は、私のせいだという罪悪感しか感じられないくらい、その感覚が必要だったのだと思います。

罪悪感が必要だった訳

なぜなら、私の心の中は不安と不満が溢れ、本当はすごく怒っていたのです。そして、すごく怖くて悲しかったのです。それを本当に感じたく無かった。

〈本当の気持ちは…〉

息子に対して、

私を不安にさせないで!
なぜ大事な試合で怪我をしたの?
受験生なのに、進路はどうなるの?
体育の授業はどうするの?
三日後の体育祭はどうするの?
学校へ行って先生に説明しなくちゃ。

歩けないから学校の送迎どうしよう。生活どうしよう。悲しい姿を見せないでよ。私の気持ちを揺さぶらないで!(だけど、息子も好きで怪我をしたわけじゃ無い、一番苦しくて悲しいのは息子。怒っちゃダメ。私が悲しい顔もしちゃダメ。抑えて!)→私自体がパニック状態。

夫に対して、

なぜこんなに危ないスポーツを息子にさせたのか?
そのせいで、私がいつも犠牲になっている。時間を奪われている。
あなたの生活は何も変わらないよね。(夫に頼ってはいけない。全部自分でやらなくては!)

そして、母に対して、

私はこんなに応援してもらったり、協力してもらったり助けてもらった事ない!!!
なんで?どうして私はお母さんに見てもらえなかったの?(こういう毒親には絶対にならない!)

この本当の気持ち、無意識でこれを直視したくなかった。
だから、自分のせいだと自分に怒りを向けて、自分を責め、罪悪感としてすり替えていたら、本当の気持ちを見なくて済んだのです。

罪悪感の正体~メリットだった~

直視して、感じてしまったら、自分が発狂して壊れてしまうのではないか?
良い母、良い妻でいるためには、子どもや夫にこの怒りをぶつけられない。
ぶつけてしまったら、頭のおかしい本当の私の姿がばれて、嫌われてしまう。
そして、自分の母に昔の怒りをぶつけたとしても、絶対に伝わらないし、結局、愛されなかった絶望しかない。

その恐怖があるからこそ、

自分が悪いことにして罪悪感を感じていれば、本当の自分の感情を見なくて良いし、抑圧できる。そうすれば家族に怒りをぶつけることを回避できて、トラブルも起らない。それを無意識に自分で選んでいたのです。

そして、一番のメリットは空っぽな自分自身を奮い立たせ、罪悪感を使って、

「私のせいだから、頑張って息子のサポートをしなければ…頑張れば私は毒親じゃないよね」そう思うことで、母として何とか行動できる、そんなエネルギー源にもなっていました。

すごく苦しいけれど、メリットが山盛りあったのです。
私に罪悪感が必要だったのです。

罪悪感を使った子育ての行く末は

けれども現実的には、罪悪感を使って必死で自分の感情を抑えているつもりでも、イライラが漏れ出てしまっていたし、怒ったり、悲しい顔を見せることで、私の気持ちを察してほしいと、家族をコントロールもしていたのですね。結局、コントロールされる息子や夫の怒りも溜まっていく悪循環…

それを続けたらどうなったか?

罪悪感で自分責めを続けた結果、歳を重ねるごとに心身共に不調になり、もう頑張るエネルギー源にもならなくなり、生きることに疲れ、限界を感じるようになったのです。そしていつも不機嫌でイライラした、一番なりたくなかった母親のような私になっている。

そして、安心できる家庭を作りたかったのに、子どもや夫も怒りも溜めていくし、本音を隠した雰囲気が悪い家庭になっていました。

結局、自分自身と家族を壊しているのは私じゃないか。

もう嫌だ!!!自分に向き合うしかない。
やっと、そこに気が付いたのです。

気が付いて、どこに向き合ったのか

数年前にその事に気が付いて、心底こんなの嫌だ思ってから、どうしたのか?

リトリーブで実践できる心理学を学ぶことで、とにかく自分が知りたかった。こうなった答えが知りたかった私は、学ぶ中で、まず私に今がおきているのか?私にどんな感情があるのか?全く分からない自分自身を探すことから始めました。

そして見つけた自分の気持ちをジャッジしないでそのまま受け入れる。「私は今、そう感じているんだね」と。

また、1人では向き合えない恐怖や、自分だけでは気が付けないことは、人の力を借りて助けてもらいながら、共依存の問題、愛着の問題、怒りの問題に向き合ってきました。

そうやって自分と繋がって、自分を癒やすことで、少しずつ自分を取り戻していきました。

その後~今は

そうやって、母が安心して自分を生きだすことで、子ども達は自然と安心して自分の人生を歩きだすんだと実感しています。そうすることで、親子の逆転も自然と解消しました。

もちろん現実的に嫌な事、困った事も起きますが、子ども自身の力で乗り越えられると信じる気持ちもあるし、また助けを求められたり、親にしか出来ないことは相談しながら手助けすることも選べます。

子育てって、本当に思い通りにいかないことばかりで、感情は激しく動かされるし、膨大な時間がかかるし、悩みはつきません。親として後悔のないお母さんはいないと思います。

そして永遠に終わらないと思っていた、気が遠くなる子育ても、終わるときがくるんだと、感じる今、
自分自身を振り返った時、気づいたら、いつでもやり直せるとも実感しています。
ただ、子どもがもっと小さいときに気づいていたら、もっと良かったのにな~と後悔はあります。

けれど…罪悪感はもうありません!必要なくなりました。

自分が苦しかったこそ、今、子育てに悩まれているお母さん、苦しいだけの子育てをするお母さんの、悩みが少しでも減ると良いなという、願いがあります。
もらった事のない愛情は分からないし、自分の中に無いものは子どもに与えられないからこそ、苦しい子育てをしているお母さんもいると思います。

子育てが苦しすぎる、子どもに対する怒りが止まらない、異常な罪悪感がある、そんなお悩みがある方は、よろしければ電話カウンセリングで、自分に何が起きているのか整理してみてはいかがでしょうか?ぜひ、ご相談くださいね。

コラム担当者の紹介:協会推薦セラピスト 【東京】勝本みゆき

>>勝本みゆきさんの詳細を見る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA