こんにちは。
札幌・東京・名古屋中心に活動している心理セラピストの白鳥大介です。
「癒されたいのに癒されない」
こんな欠乏感を感じたことはありませんか?
「もっと優しくされたい」
「誰かに分かってほしい」
「安心したいのにできない」
そんな思いを抱えながら、なぜか心が満たされず、同じ悩みを繰り返してしまう。
それはもしかすると、依存的な思考パターンや被害者意識によって、あなた自身が“癒されることを避けている”可能性があります。
この記事では、悩みが解決しないまま苦しみ続ける人の無意識の心理をひも解き、自己受容と自立に向かうヒントをお届けします。

「かわいそうな私」でい続けることで得られるもの
人に愛されたい、受け入れてほしい──これは人間として自然な欲求。
しかし、その願いが満たされないまま続く場合、知らず知らずのうちにこんな思考が根づいていませんか?
– 私はどうせ愛されない
– 私は一人ぼっち
– 誰もわかってくれない
これは幼少期の親に対する思いが根源になっていることがほとんど。。
そして、それを持ち続けたまま大人になったら…。
これらはすべて、「自分は被害者である」というスタンスに変わっていきます。
このスタンスに立つことで、人は無意識に他者の同情や関心、愛情を引き出そうとします。
つまり、被害者であることが、得られなかった愛情を得るための「戦略」になっているのです。
ですが、この戦略には大きな代償があります。
それは、「不幸でいなければ愛されない」という前提を自分に課してしまうこと。
そのため、悩みが解決されることよりも、「かわいそうな自分」を維持することが優先されてしまうのです。
癒されたいのに、癒されると困る理由
多くの人は「癒されたい」と言います。
けれども実際には、癒されてしまうと都合が悪いと感じている人が少なくありません。
なぜなら、癒されてしまうと「かわいそうな私」「助けてもらう側の私」という立場を手放さなければならないからです。
つまり、無意識に自分から癒やされたり幸せになることを拒否してしまってはいませんか?
このような状態では、どれだけ人から優しくされても、それを受け取ることができません。
優しさが届かないのではなく、わかってくれないのではなく、自分が受け取ったり、人を受け入れようとしていますか?
自己受容──“癒される側”から“癒せる自分”へ
この悪循環から抜け出すために必要なのは、「誰かに癒してもらうこと」ではなく、「自分で自分を癒す」と決めることです。
それが、心理学で言う「自己受容」という段階で、大事な自立へのプロセスです。
「本当は愛してほしかった」
「受け入れてほしかった」
そんな自分の悲しみ、恐怖、怒り、心の傷を自分が受け入れる。
そうすることで「与えられること」ばかりを望む状態から、「与えることができる人」へと変わっていきます。
自立とは、孤独になることではない
多くの人が「自立=孤独」と誤解しています。
しかし、本当の自立とは「誰ともつながらずに生きること」ではなく、人とつながる力を持ったうえで、自分の人生に責任を持つことです。
依存的な思考は、「どうすれば愛されるか」「どうすれば分かってもらえるか」と、常に他人軸で動きます。
一方で、自立した人は「私は何を大切にしたいか」「どんな自分で在りたいか」と、自分の内側から人生を選び取っていきます。
その選択こそが、「ずっと悩み続ける人生」から「悩みを乗り越えていく人生」への第一歩となるのです。
不幸を選ばない、という覚悟
「癒されたいのに癒されない」
その背景には、依存や被害者意識という無意識のパターンが潜んでいることがあります。
そのことに気づいたときこそ、人生のターニングポイントです。
不幸を選ばない覚悟。
かわいそうな自分でい続けない選択。
そして、自分を癒し、自分の人生を生きていくという責任。
その一歩を踏み出せたとき、あなたはもう「誰かに愛されたい」と願うだけの存在ではなく、人を愛し、自分をも大切にできる人へと変わっていくはずです。
とはいえ、なかなか自分では変えられないという方もいらっしゃるかと思います。
そんなときはぜひ協会の電話カウンセリングサービスを頼ってみて下さいね。
”依存”は最初は誰でも必要なこと。
自立に向かうために依存を通ることはダメなことじゃありませんので。
「癒されたいのに癒されない」その原因に、一緒に向き合ってみませんか?
コラム担当者の紹介:協会認定セラピスト 【札幌・名古屋・全国】白鳥大介
