みなさん、こんにちは!
京都で活動しています、心理セラピストの杉原京子です。

毎日蒸し暑いですね。

先日、私の住む京都で梅雨明けが発表されました。
6月に梅雨が明けるのは初めてのことだそうです。
みなさんは体調など崩されていませんか?
もう36度を超えているところも出ていますので、熱中症には気をつけてくださいね。

さてさて、今回は人生脚本について書きます。

「また同じことでつまずいてしまった…」
「あれ?これって親と同じことをしている気がする…」

そんなふうに感じたことはありませんか?
いつも同じ問題でつまずいたり、心の中に漠然とした不安や根拠のない思い込みを抱えていませんか?

もし心当たりがあるなら、それはあなたの中に、知らず知らずのうちに抱え込んでいる「心理的な問題」があり、それがあなたの「人生脚本」によるものかもしれません

あなたの人生はどんな「物語」ですか?


私たちはよく、自分の人生を「物語」に例えますよね。
生まれた瞬間から最期までを、一つのストーリーとして考えるように。
この「物語」こそが、心理学でいうところの“人生脚本”です。

人生脚本は、心理学者エリック・バーンが提唱した交流分析の概念で、簡単に言えば「無意識のうちに自分で作った人生の設計図」のようなものです。
主に幼少期(6歳頃まで)に形成されると言われています。

まだ小さく、親や周りの大人の助けなしには生きられない子どもにとって、親からの言葉や態度、経験は非常に大きな影響を与えます。

たとえば、親から褒められたり認められたりした経験は、「自分は価値のある人間だ」という肯定的な脚本につながるかもしれません。
逆に、「あなたはダメだ」「何もするな」といった否定的なメッセージを受け続けた場合、「自分は失敗する人間だ」「頑張ってはいけない」といったネガティブな脚本を無意識につくることになります。

こうして作られた脚本は、大人になっても無意識のうちに「こうすれば見捨てられない」「こうすれば愛される」といった行動パターンとなって、私たちの人生を導いてしまいます。幼い頃の私たちは、生き延びるために、親との関係の中で最適な振る舞いを無意識に学びます。それが、大人になってからも「こうすれば見捨てられない」「こうすれば愛される」といった、まるでサバイバルガイドのように私たちの行動や思考パターンを導くようになるのです。
もし何か思い当たるようであれば、こういった脚本の内容が原因で、同じ問題を繰り返して、生きづらさを感じているのかもしれません。あなたの人生脚本をじっくり見つめ直すことで、あなたの問題解決の大きな一歩となります。


私が抱えていた「60歳までしか生きられない」という脚本

私自身も、長く生きづらさを感じてきました。
「生きることは苦しいことばかり。そして私は60歳までしか生きられない」
こんな強い思い込みが、私の中にありました。

母方の祖父と母、叔父が、いずれも60歳の誕生日を迎えた数ヶ月後に脳の病で倒れたという事実。
それ以来、親戚の間では還暦のお祝いがタブーになりました。

私も無意識のうちにこの家族のパターンを自分の中に取り込み、「自分の寿命は60歳まで」と脚本に書いていたのです。

無意識でありながら、
「人は自分が心に決めたことしか、しないもの」。

もちろん無意識でしたが、この脚本通りに生きると決めていたので、どうしても60歳以降の人生が想像できませんでした。今思えば笑い話ですが、ずっとカウントダウンをしていて、知らず知らずのうちに生前整理まで始めていたほど、脚本通りに生きようとしていました。


なぜ、私たちは「親と同じ脚本」を書いてしまうのか?

では、なぜこんな脚本を書いてしまうのでしょうか?
人は幼い頃、親の影響を非常に強く受けます。家庭という狭い世界で、親のルールに従うことが「生き延びる術」だったからです。親の期待に応え、愛されるために最適な振る舞いを無意識に選びます。
私の場合、両親がよく喧嘩をしていました。そして母から父の愚痴や悪口をよく聞いて慰めていました。
そして、愚痴の最後は「あんたは、ダメな父にそっくり。同じや。」です。この言葉は、直接的ではないけれど、私にとってはとてつもない破壊力があり、ずっと心に傷を残し、自己否定や劣等感の大きな原因となっていました。
それは、「自分は父と同じダメな人間だから母に嫌われて拒絶されるんだ」と信じ込んでいたからです。そして母のように生きなければ」と、自分の本音を押し殺し、母の価値観で生きるようになっていきました。
その根底には、ただただ母に受け入れてほしい、愛されたい、認めてほしいという強い欲求と、拒絶されることへの強い恐怖があったからに他なりません。

母自身もまた、祖母から拒絶され、同じように「愛されない人生脚本」を生きていたのです。このように親の無価値観や劣等感といった親の問題を子ども通じて解決しようとすることで、親から子へと問題が引き継がれていきます。そして、もし私が子どもを持っていたら、母と同じように自分の子どもに自分の心理的な問題を引き継がせていたと思います。


親の支配から抜け出し、あなたの人生を生きる

この「親と同じ脚本」を持っていると、自分の本当の感情や感覚、考え、価値観をなくしてしまい、他人の基準やルールで生きてしまうことになります。

理不尽な事や嫌なことでも我慢し、問題が起きれば「誰かのせい」と恨んでしまう。
そしてふと、「私の人生って何だろう? 何のために生きているのだろう?」と感じ、まるで「消化試合」のように寿命までの日々を過ごしてしまいます。これは、あなたがまだ「親の世界」の中で生きているという証拠。
だからこそ、あなた自身の脚本を見つめ直し、書き換える必要があるのです。

自分が父母のどちらの価値観を飲み込んでいるのか、どんなルールを飲み込んでいるのかを紐解く必要があります。

あなたはもう幼い頃のあなたではありません。
自分で選び、人生を創ることができます。あなたは今、自分で選ぶことができるということを知って欲しいのです。そして、あなた自身の価値観を持つこともできるということす。
私の両親はとても真面目で勤勉でお金を大切にする人達でした。この部分は、私も受け継ぎたいと思っています。

一方で、強い劣等感から罵り合いながら喧嘩をするというコミュニケーションやストレス発散の方法は、受け継がないと決めています。

あなたは、自由に選び、あなた自身であなたの人生を創っていくことができます。
真っ白いノートに、あなたの言葉で、あなたが感じたことやあなたの欲求を自由に書くことができます。


脚本は書き換えられる!

数ヶ月前、あるワークをしたのですが、そこで自分の人生脚本が大きく変わっていたことに驚きました。あれほど私を縛っていた「60歳で人生を終える」という思い込みが消え、60歳以降も幸せに生きているという新しい脚本に変わっていたことに気がつきました。
ここで大切なのは、「60歳以降も生きる」という表面的な変化だけでなく、深いところで「安心感」が根づいたものでした。穏やかで温かい感覚を胸に感じながら、「幸せだな」としみじみ思える。
その感覚は、今でも私の中にしっかり根付いています。この感覚を大切に、これからの人生脚本を私自身の手で創っていこうと強く感じたのを今でも覚えています。

もし今、あなたが同じ問題を繰り返して苦しんでいるのなら、それはあなたを生きづらくさせている「人生脚本」を持っているのかもしれません。あなたが今持っている人生脚本がどんなものなのか知りたい、そして繰り返す問題を解決したいと願っているのなら、電話カウンセリング掘り下げてみるのもいいですよ。
さあ、あなたの人生脚本を新しく書き直して、あなたが望む幸せな人生に向けて歩み出しませんか?


コラム担当者の紹介:協会認定セラピスト 【京都・大阪】杉原京子

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