大阪・北摂で活動している心理セラピストの仙波レイナです。初めてのコラム投稿です。
みなさま、これからよろしくお願いします。
エアコンが欠かせない猛暑の今年、熱中症での救急搬送の現場を実際によく見かけます。死亡者も出ていますので十分にお気を付けください。
ウサギと歩み“現実確認”してきた1年半
1年半前の1月、私はある運命的な出逢いを機にオスのウサギを飼うことになりました。
犬、猫、ハムスター、熱帯魚いろんな動物を飼ってきましたがウサギは人生初めて。
一番難しい動物飼育と飼ってから知り悪戦苦闘!というのもウサギ情報の少なさと独特の特徴から飼育は難しいといわれています。
草食動物うさぎの特徴として、
・誰からも攻撃されると信じている
・いつ襲われるかわからないので隠れて過ごす
・限られた場所で生きていくため縄張り意識が非常に強く意外に攻撃性がある
・声帯を持たず噛んだり引っ掻いたりして伝える
・感情表現が他の動物と比べて分かりにくい
飼育をしてみて、ウサギが日本人や対人恐怖の人が持つ特徴と似ていることに気づきました。
草食動物で攻撃される弱い存在であって、周りが怖いから隠れて過ごす「回避性」、直接言えないために引っ掻いたりモノを噛んだりするのも「受動攻撃」のようにも見えます。感情が分かりにくい特徴は外国では日本人がそう見えるとよく言われます。
先日、クライアントや対人恐怖を持つ仲間から相談がありました。
「どうやって人に近づいていいかわからない。人が怖い。相手の感情が分からない」とのことでした。
こんなことを感じたことはありませんか?
・本音を言えば嫌われると思って人に近づくのが怖い
・人は私をバカにする。馬鹿にされそうで怖い
・周りの人間は私を攻撃してくるに違いない
・勇気が出せなくて声をかけられなかった自分が情けない。自分に恥ずかしくて仲良くなることを諦めている
・相手の感情が分からないから怖い。自分の感情もわからない
・仲良くなってもいつか見捨てられると思っている
あなたが自分に、そして他人にそのような「前提」や「妄想」を持つことで何か代わりに得ているもの、その人それぞれの心理的な利得があります。その人を麻痺させて人生を侵食するほどの甘い蜜が必ずあります。究極は自分を守るため。ヒトもウサギも必ず。
自分の作った妄想世界「自由のない檻」から出る方法
現在、ウサギはゲージ生活から完全放し飼い人生です。
以下の点を徹底してウサギに行動と環境で伝えました。
①この家が「安心安全の場」であること
②飼い主が危害を加えない人間で安心して信頼していいこと
ゲージから冒険したくて恐る恐る一歩ずつ進むウサギ。
「攻撃される」「食べられる」恐怖の妄想から「何も起こっていない現実」を毎瞬確認してもらう。
言葉の通じない相手への地道な作業でした。もちろん、心が折れることもありました。
しかし、彼の脳も「ここは安全だ」と徐々に認識されていきます。
その結果、彼は身動き取れない檻の生活から遂に自由を得たのでした。今は、部屋中を走り回っています。
・安心安全な環境で、信頼してもらえる「他者信頼」
・自分を信じて前に進む「自己信頼」
・自分の創り出す「妄想の世界」に気づき「現実(事実)は本当にそうなのか?」毎回確認する
・妄想世界に引っ込みそうになったとき、自分は本当に自ら作った檻の世界に生きていきたいのか?自分に毎回問い直す
人間の場合は、ウサギと違い自分の望む環境や人間関係を自ら選んでいき現実確認していく行動が大切です。
「自分を最大限に活かし、自分の望む自由な人生を生きる」これはウサギの放し飼い人生とリトリーブサイコセラピーで通じる大事なエッセンスです。
心理セラピーを受けた後も大事なこと
私たち心理セラピストはクライアントが一大決心で、時間とお金をかけて受けた一回一回の心理セラピーを、残された一度きりの人生に最大限活用して軽やかに生きてほしいと願っています。
真の心理的問題に気づき、心理療法で癒して「人は決意次第で変われる」サポートをしています。勇気の翼を広げるのは、その人生を生きる本人にかかっています。
自分の人生を変えられるのは誰でもない、自分だけ。
心理セラピーで受けた大きな気づきと癒しを糧にして、今までの過去の生き方で使っていた「妄想世界」から抜け出すために「現実、本当は何が起こっているのか」を恐怖や不安を感じる度に現実世界で事実確認してみてください。そして、「自分はどうしたいのか」問い直してください。
現実を確認するためには、新しい世界に一歩踏み出さなければ確認できません。古びた妄想世界にいて現実確認はおろか、本当に望んだ自由の世界へは変えられません。
たとえ時間がかかっても丁寧に、根気よく。
誰より大切な自分のために。
心理セラピスト一同、ウサギも応援しています。
現実問題で生き詰まったとき、問題整理したいときなど、電話カウンセリングを使ってみてくださいね。