こんにちは。東京・神奈川で活動している心理セラピストのヤコーヒロコです。

カズ姐さんの著書「ずるい攻撃をする人たち」、もうお読みになった方も多いのではないかな、と思います。

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ずるい攻撃、怖いですよね。
気付かないうちに攻撃されてることってありますよね。

でも、この著作の中にも書かれているように、「ずるい攻撃」の怖いところは、攻撃する側が知らず知らずのうちに入れ替わっていることがある、ということなんです。 今日はそんなお話をできたらな、と思います。

とあるIT企業に転職したI子さんは転職早々不安を抱えていました。 というのも、入社当時の男性上司がI子さんが入社して一ヶ月で退職してしまい、同じ課内の女性が上司になったからです。

I子さんは昔から女性上司との折り合いが悪く、転職したきっかけも女性上司の当たりがきつかったのが原因でした。
男性上司となら上手くやれるので、転職したのにどうして…I子さんはモヤモヤした気持ちを抱えながら女性上司と働くことになりました。

最初はうまくやっていたものの、二ヶ月を過ぎた頃、I子さんに我慢の限界がやってきました。
そう、I子さんは我慢しながら働いていたのです。

終業時ぎりぎりに頼まれた急ぎの仕事を笑顔で受けて素早く仕上げる
上司が見落としている部分に気付いてそれとなく指摘する
上司の指示漏れに気付き、早めに連絡して指示を仰ぐ

良かれと思って気を利かせてやっていたのに、次第に上司に煙たがられるようになってきたように感じたからです。

終業時ギリギリに仕事を依頼してくる割に「残業が多い」と注意されたり
上司のミスを指摘すると「あなたが間違えたんじゃないですか?」と疑われたり


こんなに頑張っているのにどうして!
すっかりやる気を無くしたI子さんは頼まれた仕事は後回しにし、上司のミスに気付いても、見て見ぬ振りをし、他の人に指摘されるのを陰でほくそ笑みながら見ていました。


さて、お気付きかと思います。
最初は上司がI子さんに当たりがきつく、攻撃しているように見えていたのが、今度はI子さんが遠回しに上司の足を引っ張り、攻撃するようになったのです。
このままではI子さんは仕事にやりがいを見出せず、遅かれ早かれ職場を去ることになりそうです。

では、I子さんの中で何が起きていたのか?というと…

実はI子さんには5歳年上の姉がおり、小さい頃から「あんたはずるい」と言われていました。
歳の離れた妹であるI子さんは、親、特にお父さんの愛情を独り占めしているように姉には見えていました。

自分はお父さんに厳しくされたのに、あんたはずるい! そう言われ続けたI子さんは姉に萎縮し、罪悪感を覚えながら、姉に遠慮して言いなりになって生きてきました。
姉に呼ばれればすぐに駆けつけ、お茶をしながら愚痴を聞き、姉のために車を出して買い物に行く、でも姉は一切I子さんに感謝したり労ったりすることはありません。
そんな関係性を現在も続けていました。

そして、本当に姉に言いたいこと 「なんで私ばっかり?」
「なんで私はずるいと思われてるの?」
「なんで感謝してくれないの?」
という恨みに似た怒りの気持ちは姉に言ったことは無かったのです。

I子さんは、姉のご機嫌を伺い、気を利かせても顧みられない、というコミュニケーションを職場でも繰り返していました。

察して行動することを喜ぶ相手もいますが、そうでない相手もいます。
また、できませんと意思表示をしなければ、人によってはどんどん利用してくることもあります。

相手に確認せずに気を利かせ、Noと言うべき時に言わない。
相手の性質もありますが、I子さんは自分で仕事をやりにくい環境を作り出していました。

このように相手に「ずるい攻撃」をしても、気持ちがスッとするのはほんの一瞬で、ゆくゆくはまた職場を去るという大きな代償が待っているかもしれません。

であるとしたら、I子さんが向き合うべきは女性上司ではなく、女性上司に反応してしまう自分自身だということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

あ…自分も攻撃される一方だと思ってたけど、気付かないうちに相手に攻撃してたかも…と気付かれた方もそうでない方も、下半期の始まりに電話カウンセリングで心の整理をしてみませんか?

セラピスト一同が心を尽くしてお手伝いさせていただきます。

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