こんにちは。京都を中心に活動している認定セラピストの吉岡聖子です。
今回このテーマでお話しさせていただこうと思ったのは、過去に人間関係で悩んできた中で
あの人は「マニピュレーター」だったのではないか?!と後に気がついたという経験があったから。相手の正体というのは、なかなか見抜けないものですよね。
あの時に客観的な視点で相手を見ることができていたら、辛い思いをしなくて済んだのかも?
今回はマニピュレーター(潜在的攻撃性パーソナリティ)について。
そんな目に遭っている方や、これからの人間関係で少しでも参考になれば幸いです。
「マニピュレーター」とは
自分の思い通りになるよう他人を操ろうとする人のこと。自分の利益のために相手に近づき
いい人の顔をしながら密かに陥れようとしたり、悪者にならないように善人のふりをして支配する人のこと。詐欺師のような人もこれに当たります。アメリカの心理学者ジョージ・サイモン氏が、そういった特徴を持つ人を「マニピュレーター」(潜在的攻撃性パーソナリティ)と定義しました。
私の実体験
今から10年以上も前の話。私はPTA役員に当たりました。
仕事を進めるうちに前年度役員をやっていたAさんが声をかけて手伝ってくれるようになりました。その方はご近所さんでよく知っている人でした。
ある日
Aさん:「このエクセル表、ここがわかりにくいと保護者から言われたことがあったから
変えた方がいいと思うのよね。私が作ったんだけど、関数とか入れてあって難しいと思うからやってあげるよ」
私:「私一回やってみますので、いいですよ」
Aさん:「本来なら前年に私がやらなきゃいけなかったことだから、私がやるよ」
ということで、お願いすることにしました。
するとAさんが、役員のグループLINEに「私がこの表作りました。これを使ってください」と。
それからというもの、Aさんが「これやりました!」とメイン仕事をAさんがやっている状況に。私はいわゆる材料集めで仕上げはAさん…という流れになっていきました。
Aさんは私に「忙しいでしょ。大変な時は何でも相談してね。フォローするから遠慮なく言ってね」と優しい言葉をかけてくれました。
時折、先生や役員の方から、もっとこういう風にやって欲しいと私は注意を受ける事が起きました。内心Aさんがやってくれたものだけど…と思いつつ、やってもらっておきながら文句を言ってはいけない!あの人は親切で助けてくれているのだから悪く思ってはいけない!と思うようになりました。
そうしてどんどん私は、仕事ができない人だと周りから思われているのではないかと、自分を卑下するようになっていき、会議に行くたびに肩身の狭い思いになっていきました。
そうして1年間、モヤモヤしたまま役を終えました。
後からわかった話。
Aさんは陰で私の悪口を散々言っていたそうです。できないと言って頼まれるので困っている。何もしない人だからムカつくと。そして先生や他の役員に注意をするように仕向けていたことや、私は悩まされていて辛いなどと、実は裏で私を陥れるようなことをしていたと知りました。
この苦い経験は今になって、マニピュレーターの特徴に当てはまることに気づきました。
マニピュレーターの特徴
・一見、優しそうで親切な人。協力的で好意があるように見せる
・人の感情や意思を読み取ることに長けている
・弱点や不安を察知し利用してくる
・嘘やお世辞が上手い
・説得や感情的に訴える言葉を巧みに使って他人を操る
・自分の非や過ちを他人のせいにする
・陰で相手の評判を落とし、争いや不和を引き起こす
・被害者を演じ相手を引き付けコントロールする
・人を蹴落とすことが快感であり、勝って優越感
・できる自分を認めさせたい強い承認欲求。勝つことへの執着
・自己中心的で利己主義
などなど。とても手口が巧妙で、気づけない攻撃性があります。
マニピュレーターになる原因
自己愛を抱えるナルシストやソシオパスに似ていますが、いずれも「共感性の欠落」です。
主に幼少期に原因があると考えられています。
・虐待、ネグレクト、いじめなどで否定されて育った
・過干渉、過保護の親から一方的に考えを押し付けられた
・ありのままの自分では愛されない、受け入れてもらえないという前提がある
・親にそもそも共感性がない
・家庭内で嘘や人の悪口を聞いて育ったり、人は信用できないと刷り込まれた
・人に対して恐怖感がある
マニピュレーターのターゲットになる人の特徴
・人に対して受け身で、相手の言う事を鵜呑みにしてしまう(他人軸な人)
・自分の勘違いではないか、自分の考えが間違っていると思ってしまう(自責タイプ)
・自分の弱みについて鈍感(自己認識が薄い)
・自分の意見をハッキリ言えない
・自分に自信がなく直感を信じず誤魔化してしまう
ママニピュレーターに出会ってしまったら
・相手を考察してみる
まずは相手の行動から心理を見ていくことに努めるといいです。一歩引いた目線で考えてみる。
・自分を知ること
相手はこちらの弱点を見抜き、そこを突いてきます。
自分が何に弱いか。何が苦手?何が嫌?何を避けたい?何が怖い?
言い返せない自分、自分に自信がない。私の方が間違っているに違いない。私が悪いと自分を責めるクセ。自分の生き方など、自分を知ることで対処することが可能になります。
・相手の顔色をうかがわない
優しい人が急に冷たくなると、とても不安になります。ずっとその人のことを考えてしまったり思い悩んでしまいます。これは依存させる罠なので気をつけた方がいいですね。
・距離を置く
関わらないことが一番ですが、そういうわけにもいかない場合もありますね。
プライベートなことを聞いてきて親しくなろうとしてきますので、その時はなるべく必要なことだけ話して、淡々とした会話で終わらせるのがいいです。話に乗らない。
人は誰でも人間関係で悩むものですよね。大事なことは人に相談することです。
リトリーブサイコセラピーでは、自分を知ることで、思い込みや人生の生き方を根本から見直して、自分をより良く生きることを目指しています。
自分の内側に意識を向けることで、人間関係を良い方向へ変えることができます。
あなたの人生をあなたらしく生きていくためのお手伝いをさせていただきます。
一人で悩まずに些細なことでも何でもご相談くださいね。