―自己執着的対人配慮がもたらす孤独―

こんにちは!三重県で活動している認定セラピストのMasaruです。

まだ朝や夜の肌寒さは残るものの、もうすっかり春ですね。義実家の敷地内にある竹林では、タケノコが掘れる様になってきました。タケノコ掘りは、クワを両手で持ち、「腰」を使うと疲れも少なく、スッポリ掘れるんですが、慣れないわたしは「腕」でガンガン掘るので、すぐに体は疲れるし、途中でタケノコ折っちゃうこともしばしば・・・・妻に指導されながらトホホです。

4月は、新しい職場、新しい学校、新しい人間関係。環境が大きく変わるこの季節に、頑張って笑顔で人と接しながらも、心のどこかで疲れや戸惑いを感じていませんか?

「ちゃんと相手のことを考えているつもりなのに、なぜか心が通じ合わない」
「気を遣って接しているのに、どうしてこんなにしんどいんだろう・・・」
「いい人って言われるけれど、本当はちょっと虚しい」

そんなふうに、人との距離感にモヤモヤを抱えている方へ。今回は「人と仲良くなりたいのに、なぜか深く関われない」という悩みをもつ方に向け「自己執着的対人配慮」というテーマから、自分の内側を見つめるヒントを届けします。

一見、気配り上手。でも実は「自分のため」に動いている

『自己執着的対人配慮』とは、自分の不安や傷つきたくない気持ちから周りに配慮する対人行動です。思いやりではなく、「自分がどう思われている」に執着している状態です。

たとえばこんな場面

・会社で誘われた食事、本当は疲れてたけど断れずに行ってしまった
・言いたいことがあったけど、空気を読んで飲み込んだ
・相手の表情や行動に敏感で、つい先回りして動いてしまう

表面的には「思いやり」に見える行動。でも、心の深いところでは

「嫌われたくない」
「気まずくなりたくない」
「嫌な人だと思われたくない」

そんな自分を守るための配慮で行動していることって、意外と多いんです。これが続くと、どこかで疲弊してしまうし虚しさを感じてしまいます。そして、本当の意味で相手とつながることができなくなってしまいます。なぜなら、相手を見ているようで、見ているのはずっと「自分」だからです

相手から見た自分が本当の自分になっている

自己執着的対人配慮をしていれば、自分の本音を出すと、相手から嫌われてしまうと思っているので、人と親密になることが苦痛となります。

そうやって、自分の本音を隠し続けるうちに、「嫌われたくなくて本音が言えない。けれど、誰かが近づいてくると、ますます本音が言えなくなってしまう。」そんな身動きが取れない二重拘束(ダブルバインド)の状態に陥り、気づけば、相手に合わせて「いい人」でいること、そして適度な距離を保つことが、自分にとって最も安全な居場所になっていくのです。

執着している過去から未来へ進む力

『自己執着的対人配慮』とは、自分が周りからどう見られているかに執着することでしたも、なぜ私たちはそこまで他人の目に執着してしまうのでしょうか。それは、幼いころの傷つきの中で身につけた、生きるための手段だったのです。

・親の期待に応える自分でなければ、愛されなかった

・誰にも甘えられず、迷惑をかけないことが生きる手段だった

・自分の本音を出すと否定された

・誰にも自分の気持ちを受け止めてもらえなかった

親に尽くすことで居場所をもらうという「条件つきの愛情」を、知らず知らずのうちに受け入れることで、親との繋がりを感じ、孤独の恐怖を感じないようにしていたのです。だから、今でも自分の気持ちよりも他人を優先し、過去の自分を癒すような生き方を手放せずにいるのです。

では、「いい人」としての自分を守り続けた先に、どんな未来が待っているのでしょうか?

・自分のことはいつも後回し。笑っているけど、それは作り笑顔

・「つらい」「しんどい」と言いたいのに、相手を励ます役をやめられない
・「大丈夫だよね?」と重たいものを押しつけられても、断れない
・自分が欲しいものよりも、相手が欲しがっているものを優先する

そんな未来は、ゆっくりと自分自身を傷つけていきます。
では、ずっと「いい人」でいたあなたは、これからどうやって未来へ進んでいけばいいのでしょう。
それは、自分の心の中にある本当の気持ちに気づき、その声にそっと耳を傾けることです。


「もう無理して笑いたくない」
「本当はしんどい」
「誰かにわかってほしかった」

そんな思いを抱えながらも、ずっと一人で我慢してきたかもしれません。だからこそ、その苦しさや報われなさを、あなた自身が受け止めてあげることが大切です。過去の自分を責めるのではなく、「今まで頑張ってきたね」と自分を認めてあげる。

その小さな自己受容の積み重ねが、傷ついた自分にとっての安心できる場所になっていきます。誰かのためじゃなく、自分のために。あなた自身が安心できる場所を、これから一緒に作っていきませんか。

認定セラピスト:Masaru

ブログ:「Masaruの傷ついた心と語り合う心理学」 https://ameblo.jp/pikapikamasaru/

X:https://x.com/pikapikaTanu

コラム担当者の紹介:協会認定セラピスト 【三重】まさる

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