2022年7月 

第38号 「欲しい!でも、それじゃない!!!」

こんにちは。
福岡で活動しております、前田ひとみです。
夜にたまたま川の側を歩いておりました。
そしたら、川の水が満ち満ちと満ちておりまして、
「あらー。水不足かと思ったら、川の水はこんなに満ち満ちならまだ大丈夫なんかね?」と呑気に言った途端に、
「そんなワケないやん!この先は海なんやけん、この時間に満ちてきただけやろーもん!」と即座に突っ込まれまして。。。
満ち満ちどころか、無知無知でございました。。。

さて、
ここからは水ではなく自分の自分の満ち満ちについてです。

自分を満たす。
これって意識をしていても、
満たすことがよく分からなかったり、
自分はこうしたくても叶わなかったり、
イヤと思ってもどうにもならなかったり、
そんなことが続くと、

自分を責めたり、
今あるもので満足しようとしたり、
イライラを誰かにぶつけたり、
そうすることで自分を満たそうとします。

自分で自分を満たす、とはどういうことでしょうか?
とあるポテチガールのお話しをします。

ポテチガールは、ポテチが大好きで毎日ポテチを欲しがります。
お父さんは、ポテチガールにコンソメ味のポテチをいつも買ってきてくれます。
お母さんは、九州しょうゆ味のポテチを毎日買ってきてくれます。
ポテチガールは、それを黙ってもらっていました。
けれど、実はあんまり嬉しくなかったんです。

だって、ポテチガールは本当はうすしお味のポテチが欲しかったから。

本当に食べたいポテチはうすしお味だけど、両親がくれるポテチはコンソメと九州しょうゆばかり。。。
ポテチガールはそれを気がついてもらおうと、残念そうな顔をしたり、たまに食べなかったり、残ったポテチをあえて見える場所に置いたりもしてみました。
「ポテチガールは、コンソメや九州しょうゆのポテチは、あんまり好きじゃないのね。」
両親からそう気がついてもらいたかったんです。
自分の好きなうすしお味を分かってもらいたかったんです。
でも、それからも毎日もらうポテチはコンソメ味と九州しょうゆ味でした。

「うすしお味が食べたい。。。
何ならわたしが1番好きなのは、2人が身体によくなさそうだから買ってくれない、アモーレではないけれど、ニンニクの風味がたまらないちょっと辛めなムーチョなポテチなのに!」
でも、ポテチガールのこの本当の気持ちをお父さんとお母さんに伝えると、
ガッカリさせたり、怒られたり、
それならもうあげないと取り上げられたりしそうな気がして言えませんでした。
だからいつかお父さんとお母さんが気がついてくれるだろうと期待して、ずっとその日を待っていました。
「本当に自分のことが大切なら、愛があるなら、きっとわたしが好きな辛めのムーチョなポテチをいつか買ってきてくれるはず!」
でも期待も虚しく、そんな日が来ないまま大人になります。

月日は流れ、ポテチガールも大人になり、自分でポテチを買えるようになります。
周りの人から辛めのムーチョなポテチを貰えることも出てきます。

そんな時です!!!

欲しいポテチが、あんなに欲しかったポテチであるはずの辛めのムーチョが目の前に来ても、何だか食べたくないことに気がつきます。
もらったムーチョなポテチの短冊の形状を見ながら、
「あーぁ。短冊じゃなくて、あの丸い形状のポテチが欲しいのになぁ。」
「お母さんが買ってきてくれた辛めのムーチョなポテチが食べたいのに。。。」
なんて言いながら、悲しくなって苦しくなって泣いてしまいます。
「いらない!」と返してしまうことさえもあります。
あんなに欲しかったポテチなのに、嬉しくない!
やっぱりわたしが欲しいポテチは、このポテチじゃない!

そして。。。
「わたしは、欲しいポテチはもらえないんだ。。。」
「欲しいポテチがもらえないわたしは、お父さんとお母さんから愛されてないんだ。。。」
そう感じて絶望感に包まれていきます。
ポテチが欲しい!!!
でも、このポテチじゃない!!!
いつもこの思いを持ち続けてしまいます。

さて、ここまで読んでみていかがでしたか?
え?
何が言いたいのか分からない?

では、
コンソメ味を「強さ」
九州しょうゆ味を「身の回りのお世話」
辛めのムーチョを「心の繋がり」
そして、
ポテチを「愛情」に変換して読んでみてください。

すると。。。
そう。。。
愛が欲しい!!!
親からの愛情が欲しい!!!
目の前にある愛、これじゃない!!!
さぁ、これはポテチ。。。いや、愛情がもらえなかったことが問題なのでしょうか???

ツッコミどころ満載なポテチガールではありますが。
自分にも身に覚えがないでしょうか?
今は違う現実がある。
だけど過去の気持ちが疼いている。

シアワセになりたくて愛情が欲しくてたまらないのに、その目の前の愛情を信じようとしないんです。愛情を自分の望む形でもらえなかった、という満たされなかった思いから、愛情そのものを諦めてしまったり、ずっと欲しい愛情はこれじゃない!と叫び続けてしまうんです。

お父さんに愛されたかった。
お母さんに愛されたかった。
この本当の気持ちを自分が分かろうとしないままだと、ずっとずっと不足感ばかりが心に残り続けてしまいます。

なので目の前に愛情があったとしても、
もらいたかった人からの愛情ではない!
そんなの愛情じゃない!
いつも自分はもらえない!
と、決して信じようとせず、受け取らないんです。

その目の前の愛情を受け取ってしまうと、
・今までの自分は一体何だったのかという悲しさ
・本当に欲しかったものと違って余計に満たされない渇望感
・両親と通じ合えなかったひとりぼっちのみじめさ

そんな、本当は大好きな人から自分は愛されていなかったんだという、どうしようもない寂しさに直面しないといけなくなります。
だったら愛情を受け取らないまま、悲しい事実を否定するために
違う!違う!そうじゃない!と鈴木雅之を出してくるんです。

違う。
それじゃない。
そうやって受け取らないことで、いつまでも親から離れられず、執着しているのが自分であることに気がつかないでいられます。

ずっと、自分の望む愛情がもらえなかった。
ずっと、一方的にしか関わってもらえなかった。
ずっと、ひとりぼっちだった。
それってとてもつらいことなんです。

望むように愛されたい、その気持ちが悪い訳ではありません。
満たされていないその思いを、隠して誤魔化して、求めてもいないフリをするから苦しくなります。
欲しかったんですよ、辛めのムーチョなポテチ。
伝えたかったんです、これが欲しい!と。
その自分をそのまま受け入れてあげる。
もらえなかった事実を受け止めてあげる。
自分の本当の気持ちに寄り添ってあげる。

お父さんはコンソメ味しかくれないんだな。
お母さんは九州しょうゆ味しかくれないんだな。
その事実に直面する。

親からもらいたかったポテチを諦める。
親が自分の子ども時代にくれるはずだった愛情を、諦める。
親を変えたかった自分を、諦める。

親を諦めずに自分を諦めることで、愛される望みを繋いでも、ずっと満たされないままです。
まずは自分の食べたいポテチを自分が分かること。
そして、食べたいポテチは自分が自分に与えてあげること。

チガウ!それじゃない!
それに気がついた時こそ、
誰かに求めて満たしてもらう自分
から
自分に向けて自分で自分を満たす
に変わる時なんだな、とわたしは思います。

自分で満たさないのに、相手から満たしてもらったところで、それはいつまでも満足できません。
自分を嫌いなのに、相手から愛してもらったところで、いつまでも安心できません。
自分で自分のことをどう扱ってあげたいか。
それが大事なんだと思います。

第37号 苦戦するインナーチャイルド

みなさんこんにちは
京都で活動しています
橋屋かなこです

暑いですね!全国的に暑い!しかし暑さにも負けず
リトリーブの講座は基礎・応用ハイパー・勉強会や練習会も
全国で並行して走っています

その中でインナーチャイルドに苦戦している人が多いなと感じたので
今日は苦戦するインナーチャイルドについて書いていこうと思います

講座でも個人セッションでもインナーチャイルドの宿題が多く
出てるという事だと思うのですがなぜセラピストがインナーチャイルド
の宿題を出すのか?というとインナーチャイルドワークって
ものすごくシンプルでパワフルに癒しが起こるからなんです
ものすごく自分と向き合えるからなんです

ワークに苦戦し嫌気が差している時のインナーチャイルドはこんな感じ
・怒っている
・話をしてくれない
・出てきてくれない
・動いてくれない
・拗ねている

そんなインナーチャイルドを前にした時、大人の貴方は何を感じますか?
どうしたくなりますか?

・可愛くない!嫌い!と感じる
・言い聞かせたりなだめたりする
・またこいつか!と嫌になる
・どうしていいかわからない
・もうワークが嫌だ!と感じる
・どうせダメだと諦める
・インチャが恐くなる

きっと自分の馴染みの感覚感情が出てくるかと思います
だからやらない、やりたくないとやめてしまう、放置してしまう
インナーチャイルドは今の自分と必ず連動しているので
自分の今までの生き方も出ていると思うんです

私達はいつでも自由に選べるので
やりたくない人はワークをやめても良いと私は思いますが癒される日は
事実上来ません。これ、事実なんです

続けたいという人は話てくれないインナーチャイルドを見て
今の大人の自分はどう感じているのか?
自分に戻してみてください
ああ、可愛くないと感じてる
ああ、嫌だと感じてる
ああ、話聞きたくないと感じてる
ああ、怖くて逃げたいと感じてる
ああ、めんどくさいと感じてる
その大人の自分に向き合っていくというのが大事だと思うのです

本当は自分が嫌い
本当は誰かにやってほしい
本当は癒したくない
本当はインチャなんてやりたくない
自分の今の本音ってここでも見えてくるのです
インナーチャイルドは自分です

自分で自分の事をどう思っているか
自分で自分の事をどう扱っているか
嫌な自分かもしれませんが
そんな自分を捉える程認める程
そこからまた向き合う事ができます
セッションでも同じです

セラピストが現状をこれでもか!という程突きつけるのは
手放して新しい選択ができる様になる為です
手放す為には、自分の中にそういう感覚や感情、気持ちが「ある」と
認識しないと手放す事も受け入れる事もきないからです
「認識にない」ものを受け入れたり手放したり出来ない
なのでひとつ手前の自分が認める
という所をありありと認識すのって大事なんです

認めて、葛藤して、決める
この繰り返しを根気よくするかどうかだと思うのです

インナーチャイルドが頑固なんじやなくて
自分が頑固に抵抗している
そんな自分も受け入れられる様になると
ワークもしやすくなるのではないかと思います

ワークを進めたいと思うなら自分の抵抗や避けたい、見たくないもの程自分が
受け入れていく、とコミットし直すと良いかと思います
その意識ひとつで大きく変わっていきます

長い間放置していた信頼関係は
今日明日でインスタントに回復するものではありません

当然ですよね。貴方の人生だって
そんな軽いものではなかったはず
そんな安直なものではなかったはず
だからこそ丁寧に取り戻していくんです

癒しも大事ですが自分が自分をどう扱っているか?
インナーチャイルドからはそんな現状も見えてきます
過去の自分に囚われすぎている時は今の自分のにもしっかりフォーカスを
同じ量だけしていくという事をやってみてくださいね

あくまでも過去の自分は今の自分が癒していくのです
今の自分にしか出来ない
だからこそ今、この瞬間の自分って
すごくパワフルだし大事です

今の自分が全てを選んでいくし
決めていくからこそ人生は動いていきます
是非今の自分にも深掘りして
ワークをしてみてくださいね
それではまた!