みなさん、こんにちは。
10月より東京都で心理セラピストとして活動しています、かつもとみゆきです。
今回コラムを初めて書かせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

今年も12月に入り、年々1年があっという間に過ぎる感覚に驚いています。
1年間の長さの感覚について、先日娘が、高校で先生から聞いてきた話を教えてくれました。
1年間の時の流れは、年齢分の1で感じると言われているそうです。
具体的には、5才の1年間は1/5の長さで感じ、50才の1年間は1/50の長さで感じるそうです。なるほど!その通りだなと納得してしまいました。
年々早く過ぎてしまう1年を大事に過ごしたいですね。

今回は、『お母さんとは違う母親になる。反面教師の子育てが反面にならない理由』について書いてみたいと思います。

機能不全家族、毒親に育てられた人の中には、自身が親になったとき、
「お母さん(お父さん)みたいな母親(父親)にはならない。」
「我が子には自分と同じ苦しみは味あわせたくない」
と思っている方も多いのではないかなと思います。
中には、それで子育てが上手くいった方もいらっしゃるとは思いますが、
今回は、親を反面教師にして子育てしているのに、なぜか苦しい…そんな方に向けて、書きたいと思います。

かくいう私も数年前までは、「絶対にあんなお母さんみたいな母親にはならない!」と強く思い子育てをしてきました。

反面教師ってどういう状態か?

「頭の中に、常に大嫌いな人や、その人にされた嫌な出来事を置いて、それを基準にして行動を選んでいる」事なのではないでしょうか。

大嫌いな人や嫌な出来事を、常に意識している状態ですから、嫌な感覚を自分の頭の中に持ち続けている…想像するだけでも苦しいですね。

そして、されて嫌だった事は我が子にはしない、と思いながら
親に対する、自分の悲しみや怒りや絶望を抑圧して、自分がして欲しかった事を我が子にしていくと何が起きるか?

結局、親と同じ事をしてしまう

子どもって親の思い通りになりませんよね。親が必死に自分の感情を押し殺して、子どもに接していても、お構いなく好き勝手やります。

そんな時、なにかのきっかけで、無意識ですが「私も我慢してきたのに!」と抑圧した感情が抑えきれず、その怒りや悲しみが爆発して我が子にぶつけてしまう。

自分が求めても求めても親からもらえなかった気持ちの、抑圧が強ければ強いほど、
その感情がパンパンに溜まって、突然爆発が起きます。キレるって状態です。

そして、そんな自分を「あぁ母親と同じ事をしてしまった。私も毒親だ。」と落ち込んで自分を責める。
そして、ダメな自分を責め、また抑圧し、爆発を繰り返すたびに、
子どもは、いつキレるか分からない母親の顔色をうかがうようになっていく悪循環。

そんなループを私も繰り返してきました。

意識はどこへ向いているのか?

そして、反面教師の子育ては「我が子に自分のような思いをさせない」を目的にしているのに、我が子に、自分の辛かった子ども時代を重ね合わせ、いつも大嫌いな親を意識している状態。

それって、意識は親と過去に向かっていて、目の前にいる我が子にフォーカスしていない状態になってしまっています。

目の前にいる我が子は、そもそも過去の自分ではないし、
子ども本人が、今、何を求めていて、何を感じているのか?

母とは違うお母さんを求めているのか?今、目の前にいる我が子の現実を見ずに、
子どもの気持ちを無視して、勝手に自分の思いだけを押しつけているとしたら…
結局、大嫌いな親と同じ事を、我が子にもしてしまっている…

まさに家族連鎖が起きているではないか。

私自身そこに気が付いた時は、愕然として絶望しました。

反面教師の子育てから得られること、失っていること

けれど、反面教師として、いつも嫌いな親を頭に置いておくことで得られることがあるから、人はその行動を選びます。

例えば、

・嫌な感覚でも、親との繋がりを感じられる。(いくつになっても、未完了な親を求める気持ちは無意識にある。)
・親を基準に子育てしているので、失敗しても自分自身で責任を取らなくてすむ。(あんな親に育てられたから、失敗してもしょうがないよねという逃げる感覚。)
・親に意識を向けている間は、自分に意識を向けなくて済むので、自分の中にある本当の悲しみや怒り、絶望に向き合わなくて済む。

反対に失っているものは、

本当の自分。私はどうしたいのか?自分自身の想いや考え。
それと、現実的に我が子を見る目、なのではないかと思います。

みなさんはどうでしょうか?

自分が何を選んでいたのかに気が付いたら、選び直せる

それに気が付いたとき、親を頭に置いている利得を手放し、たとえその怖さを感じたとしても、失ってきた自分を取り戻したいと決意しました。

そして、セラピーを受け、親への未完了を一つ一つ完了させながら、
今、私は何を感じているのか?本当はどうしたいのか?
そこに向き合うことから始めました。
母親であると同時に、自分自身を生きることが大事だと思ったのです。

そう気が付いてから、ずいぶん子育てが楽になりました。

子育てって、本当に思い通りにならないことばかりで、大変な事もたくさんありますし、
反面教師の親を置かない人でも後悔や、失敗したこともたくさんあると思います。

そして、もし子どもに当たってしまったら、今何が起きていて、子どもはどんな気持ちなのか?目の前の我が子をしっかり見て、「今、私の中でこういうことが起きていて、当たってしまってごめんね」と反省して子どもに謝る。自分がダメだと思った事は叱る。

そして、私自身が嬉しい、可愛いな、幸せだな、ありがとうと思った事はそのまま伝える。それで良いのだと思えるようになりました。

途中まで反面教師で子育てした息子も成人し、普通の会話の中で、
時々「あの時、お母さんにされたこんな事が嫌だったわー」と教えてくれます。

そんな時、胸がキューっと痛くなりますが、「母親として未熟だった、本当にごめんね。」と自分が悪かったと思う事は本気で謝ります。

もっと子どもが小さい頃に気付いていれば、という後悔もありますが…

今後も、今の息子と向き合っていきたいと思っています。
子育てに悩み苦しい方、今の自分がどういう状態なのか問題点を整理したいと思う方は

まず電話カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。

お気軽に申し込みされてみてくださいね。

コラム担当者の紹介:協会推薦セラピスト【東京】勝本みゆき

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA