第32号 「見たいものしか見えないとしたら、現実はあなたが見たい世界」

こんにちは。
東京の心理セラピスト、満月のりこです。

「幸せですか?」

そう聞かれたらあなたは何と答えますか?

「はい、とっても幸せです!」
「まぁまぁ幸せかな。」

それとも

「全然幸せじゃない。嫌なことばっかりでむしろ不幸だ。」

同じ状況や条件でも、幸せと感じる人とそうではない人がいますよね。

あなたはどちらの傾向が強いでしょうか?

ルビンの壺を知っていますか?

背景に黒地を用いた白地の図形で、向き合った2人の顔にも大型の壺も見えるという特徴を持つ不思議な図形です。

白地(つまり壺のように見える部分)を図として認識すると、黒地(つまり2人の横顔のように見える部分)は地としてしか認識されず、決して2つが同時には見えないというものです。

ルビンの壺と同じように、人は対極にある感覚を同時に感じることは難しいですよね。

幸せを感じながら、同時に不幸は感じられませんし、
安心を感じながら、同時に不安を感じることはできません。

同様に、自分という存在を認めながら、同時に認めないということもできないと思います。

人生は選択の連続とも言われますね。

例えば、何か新しいこと始めたり、新しい環境に身を置く時、あなたはどちらの考えを選択しがちですか?

楽しそう
やってみたい
私ならできる

それとも

怖い
きっとできない
今のままでもいいんじゃない?

後者を選んだ場合は、このようないい訳をしているかもしれませんね。

お金がないから
時間がないから
歳だから
女だから
男だから

無理だという感覚が先で、理由を後から見つけているとも言えますね。

私には無理
私にはできない
私はダメだから

このような感覚に意識が向いている時、もう一方にある可能性や本当の気持ちが見えなくなっているのではないでしょうか?

人はある感情を感じている時、過去の同じ感情を体験した出来事を思い出す傾向があります。

「そういえば、この間も、あの時もそうだった・・・。」

こんな風に次々と記憶が蘇ってきた経験があると思います。

それがネガティブな体験であった場合、ますます私には無理、私はダメという感覚が大きくなることも考えられますね。

もし、いつも私には無理、私はダメに意識が向いているとしたら、それがあなたが見たい世界であり、そこには利得があるはずです。

それはいったい何でしょうか?

そして、その利得が大きい場合、自分の中の可能性を無意識に排除しているかもしれません。

悪い面ばかりに意識を向けることは、自己否定を強化することにもなりかねませんね。

ルビンの壺を見る時のように、一方を認識しつづけるのではなく、両方があることを意識できたら、今よりもずっと生きやすくなるに違いありません。

私には、いいところもあるし、悪いところもある
私には、できることもあるし、できないこともある

中庸を目指して、これからも自分と向き合っていきましょう。

第31号 「どうしたい?が大事な理由」

こんにちは。
大阪の公認セラピスト 喜多村純子です。

春ですねぇ。もうすっかり桜は満開ですね!
この2年はコロナで我慢してきましたが、
今年こそは友達と一緒に夜桜を見ながら
公園でお酒を飲む夜桜飲み会をしたいと思っています!

さて。東京では応用コースがまもなく最終日。
そして、ハイパーコースも折り返しを過ぎて
まさに佳境に突入していますね。

セラピーの練習をしている皆さんは
『くはー!リトリーブってムズイ!!』と
なかなかうまく出来ない自分に悔しい思いをしたり
頭を悩ませているのではないでしょうか。

今日はそんな皆さんにも向けて
私が最近セラピーで感じている事をシェアしたいと思います。
良かったら読んで下さいね。

リトリーブサイコセラピーは皆さんご存じのとおり
『恐怖』を扱いますね。
『感情』を扱うことを肝にしているセラピーです。

だから感情開放を頑張ろう!と言われる事って多いと思います。

しかし。私は最近、セラピーをしている中で
感情開放よりももっと大事なことがあるように感じています。

それは『CLの現実を見せる』と言うことです。

契約までの段階で行う現状確認の中で
この人が一体何をしているのか
恐怖や悲しみに隠した本音を見つける
と言うことをより意識するようになりました。

多くの人は親にひどい目に会って傷つき
恐怖や絶望を抱えて来て椅子に座っています。

ですが、同時に、その恐怖を使って
自分の本音を隠しているという場合も多いのです。

本当は人と関わりたくない
本当は責任を持ちたくない
本当は嫌な事から逃げ出したい
本当は人を見下している
本当は人に依存していたい
本当は何もしたくない

などです。

でも、そうした本音はなかなか
簡単には話してはくれません。

今、夫にひどい目に会っている事や
今、子供の不登校に悩んでいる事や
今、職場の人に苛められている事など

辛い思いを分かってもらうことをメインに
クライアントさんは話をしてきます。

もちろん、辛い気持ちは事実だから
その話をしっかり聞く事は大事です。

ですが、リトリーブのセラピストは
その気持ちに共感する感覚は持ちながらも

でも、この人は本当は

(本当は)夫の話を聞いていないのではないか?
(本当は)ダメな子供を受け入れられないのではないか?
(本当は)自ら人に嫌われるようにしているのではないか?

と・・・話の裏を想像しながら
聞かなければいけないんです。

そうしないと、相手の感情に流され
CLの現実を見せるという大事な部分を
逃してしまうからです。

人は自分のしていること
人を見下したりバカにしたり
人を利用したり支配したり
自分は相手を受け入れる気はないくせに
人には自分を受け入れて欲しかったり

そういうズルくて嫌な自分を受け入れない限り
本当の意味で生き方を変えようとする
意思は出てこないからです。

だから、『現実を見せる』って一番大事なんです。

人は恐怖が取れて安心が入っただけでは
生き方は変わりません。

生き方を変えるのは恐怖が緩み安心が入ったその先です。

人が怖いから
人は傷つけてくるから
人は私をバカにするから

そういう過去の出来事に紐づいた
過去の恐怖を握りしめている限り
生き方は変える事は出来ないのです。

過去は過去です。

人生を止める言いわけを
過去に置き続けている限り
貴方の人生はずーーーっと止まったままです。

過去を言い訳にして
未来を諦めて生きるのか

過去を受け入れて
未来をつかむために生きるのか

あなたはどんな人生を
生きたいって思いますか?